相続対策としてのアパート建設
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テレビ東京
以前、とある都市銀行の職員をしていました。
同じフロアにアパマンチームと言って、地主向けに相続税対策、と銘打って収益物件を建てる営業をかける部隊がありました。そのチームが忙しい時は、コンサル資料作成のお手伝いに行っていました。
先祖伝来の田畑を担保に、融資を受けて収益物件を建てる”コンサルティング”をします。大手のハウスメーカー系のものもあれば、コンセプトに特化したタイプのものもありました。レオパレスはそのなかでも単身者向けに、家財の準備の不要な賃貸住宅として浸透していました。
他のメーカーに比べると、レオパレス物件は、簡素なつくり・デザインで『高見えしない(高級感がない)』という点は一貫していた記憶があります。相続税の仮算をすると、建物価値もひどく安い。相続税を圧縮するには非常に効果的と言えるでしょう。
ただ、1億を投じて相続税評価額上2000万円に圧縮するのなら、投資リスクを考慮した場合、いい取引だったのか?と今でも疑問を感じています。もちろん、相続税評価額は、実際の価格とは全く違うのは承知しています。
ただ…長い目で見て、つまり先祖伝来の田畑を守るのに、有効な手立てだったのだろうか?と。宅地並み評価された農地を持つ地主は、相続発生で苦労するのも知っています。ただ、相続税の負担回避を主眼に、大きな借金をして一斉にアパートを建てる、ということが疑問ではありました。
※土地代がかからない分、運営がほどほど順調であれば、早期にローンが完済できる可能性も充分にあります。課税回避のために大きな借り入れをして、慣れない不動産業に参入することはあまり積極的な考え方になれないのです。